2018年02月08日更新
ヨーロッパのハンガリーの食べ物の代表例5つ!ハンガリクムって何?
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こんにちは!ハンガリー人と国際結婚したライターのHoney.Dです!
日本にも伝統文化があるように、当然ハンガリーにも同じようにハンガリーで生まれた文化が存在します。
そういったものは、やはり国や国の人間がこれから先もずっと守っていきたいことですよね。
ハンガリクムとは?
ハンガリー語には、ハンガリクム(hungarikum)という言葉が存在します。意味は、ハンガリーにしかなモノやことです。
この言葉は、実はふたつの言葉をひとつにしたものです。もともとハンガリー人はフン族と関係があり、今のハンガリーは昔のラテン語でフンガリと呼ばれていました。
そのハン(hun)とラテン語のウニクム(英語でユニーク)つまり、唯一無二という意味を足して、ハンガリクムという言葉が生まれました。
今回は、そんなハンガリクムについてご紹介したいと思います。第一弾は、食品(食べ物)や農業にまつわるハンガリクムです!
1. ヴィカヴェールとトカイアスーワイン
まず、ヴィカヴェール(bikavér)とトカイ(Tokaj)は、ハンガリーで作られるワインです。
ヴィカヴェールは、エゲル(Eger)というハンガリーの町で採れたブドウを使った赤ワインです。このヴィカヴェールという名前は、雄牛の血という意味があります。
トカイアスーワインは、世界三大貴腐ワインと呼ばれるものです。
トカイというハンガリーの町で採れたブドウを使っており、トカイの特殊な気候により育ったブドウは特別なのです。
トカイで育ったブドウには、特殊な菌があり、通常の収穫時季には収穫されず、そのまましばらく腐らせます。
その後、一粒ずつ手作業で収穫されたブドウをアスー(aszú)といい、普通のブドウとアスーを混ぜたものがトカイアスーワインとなります。
トカイアスーワインについて
アスーはアスー1からアスー6まであり、アスーの量が多ければ多いほど高価な貴腐ワインとなります。
トカイアスーワインは、柏の樽に入れ、洞窟の中で保管されています。この作り方も、ハンガリクムなのです。
トカイアスーワインは、私もハンガリーへ行くと必ず飲んでいます。とても甘く、おいしいワインです。
ハンガリーには炭酸水で割ったワインの飲み物フルッチュ(fröccs)があり、実は炭酸もハンガリクムなんです。
水とワインの分量で様々な種類があります。ハンガリーで発明された炭酸は私たちの日常にも接点が多くありますよね。
2. パーリンカ
実は、ウォッカやテキーラ、日本でいえば焼酎と同じ種類のお酒が、ハンガリーにもあります。
それはパーリンカと呼ばれ、始まりは14世紀、それから200年間ほど薬品として使われており、昔の呼び名はラテン語で命の水でした。
様々な果物のフレーバーがあり、ポピュラーなのはアプリコット、洋ナシ、サクランボ、プラムで、人気もあります。その他、リンゴやイチゴ、ブルーベリーなどたくさん種類があります。
パーリンカ(pálinka)もハンガリクムですが、その中でひとつだけ国宝になっているパーリンカがあります。それは、トルコイパーリンカ(törköly pálinka)といいます。
トルコイパーリンカとは?
トルコイパーリンカという名称は、実は他国で使用禁止となっており、ハンガリーだけのものです。
このパーリンカは、ブドウを絞ったあとに残る皮や種などからできていて、それらのことをトルコイと呼びます。
以前も紹介したことがありますが、パーリンカはハンガリーでも有名な強いお酒で、歌まで存在しています(笑)
ハンガリー人のパーリンカへの愛が伝わりますよね。実はこの歌、古くからあったわけではなく、数年前にできたそうです。
3. アカシアハチミツ
ハチミツといえば、ハンガリーも有名ですよね。ハンガリーのハチミツといえば、アカシアハチミツです。
ハチミツは、本来時間が経つと固まるものです。しかし、このアカシアハチミツは固まりません。成分の関係で固まらないようです。
ハンガリーのお土産としても、アカシアハチミツはおすすめです。
ハチミツは料理にもお菓子にも使えるので、便利ですよね。中にはクルミとハチミツが瓶詰されているものもあり、とってもおいしいです。
4. サラミ
続いて、ハンガリーは、日本と比べて肉製品がとても多いです。その中のサラミにも、ハンガリクムがあります。
具体的にはピック(Pick)とヘルツ(Herz)が、ハンガリクムとされているサラミです。ピックもヘルツもハンガリー人の苗字で、今ではブランド名として有名なサラミなのです。
レシピは公開されておりませんが、肉は挽肉にするのではなく、切り刻み食感を大切にしているようです。使う肉も決められており、豚の種類や部位も細かく指定し作られています。
スモークし乾燥させますが、どのような木材を使用するかも厳密に決まっているのです。
ハンガリーから、サラミや、安く手に入ることで有名なフォワグラなどを持ち帰るのは、実は少し厄介です。
持ち込みを禁止されている食品もあります。ですので、もしハンガリーからの旅行帰りにお土産として持ち帰りたい場合は、しっかり調べてみてからにしてくださいね。
5. パプリカ
最後に、ハンガリー料理で欠かせないものと言えば、赤いパプリカ粉です。ハンガリー料理には、パプリカを使った料理が非常にたくさんあります。それも、ハンガリクムです。
ハンガリーのパプリカは、生で食べるとピリッと辛く、見た目も私たちが知っている大きな赤いパプリカではなく、唐辛子のような形をしています。
ハンガリーのパプリカの歴史
ハンガリーにパプリカが来たのは、トルコ経由で1500~1600年代のことです。
パプリカが来てから、スパイスや薬として使われるようになり、その後パプリカが粉として使われるようになるのは1850年以降の話になります。
カロチャ(Kalocsa)とセゲド(Szeged)というふたつの町で作られているパプリカ粉は、ハンガリクムになっています。
パプリカ粉は、パプリカを糸に通し吊るして、乾燥させます。その後、乾燥したパプリカを粉ひきですりつぶして作られます。
ハンガリーへ行くと、お土産屋さんなどで、吊るされたパプリカをたくさん見ることができます。また、飾りとして使うこともあります。
ヨーロッパのハンガリーの食べ物に関するあとがき
ハンガリクムの食品は、これ以外にもたくさんあります。
フォワグラ、カモミールのハーブ、コルバース(チョリソーのようなもの)、ハンガリーのある町で作られる玉ねぎなど、ここでは紹介しきれないくらい沢山あります。
日本と同じように、様々な作り方や秘伝を、今も守り続けているハンガリー人たちがたくさんいるんですね。
ハンガリーへ観光した際は、ぜひ、ハンガリクムの食品を探してみてくださいね!
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